小正月について知りたい方へ!2019年の小正月と、小正月の本来の意味、小豆粥を食べる理由や、各地の風習などをまとめました。これを読めば小正月について詳しくわかりますよ。

小正月2019はいつ?

2019年の小正月は1月15日(月)になります。

毎年、1月1日のお正月は新しい年の始まりとしてお祝いムードになりますね。
しかし実は正月にはもう一つ別の行事があるのです。
それを「小正月(こしょうがつ)」といいます。

1月1日を大正月と呼ぶのに対し、1月15日を小正月と呼びます。別名「十五日正月」とも呼ばれます。
正確には、14日の日没から15日の日没と伝えられています。
昔の暦の読み方にちなんで1日から満月の日までや1日から15日までの15日間を指すなど地域によって違いはでます。
また呼称も地域により、コドシ・ワカトシ・モチイなどと変わります。

昔の人は一か月を満月から満月の間と決めていました。
ですが、一か月を新月から新月にする新たな思想が生まれ現代まで続く正式な数え方になりました。新月を1日にすると満月になるのは15日になります。

満月はお祝い事の象徴みたいなものでしたので、1年の始まりは1月1日として1年の最初の満月の日は1月15日としてそれぞれ祝いましょうとなりました。

小正月の意味は?地域によって行事も異なる!

小正月は、松の内で忙しくしていた女性とりわけ主婦をねぎらう意味があり「女正月」とも呼ばれています。

大正月は神様やご先祖を迎える行事ですが、小正月は餅花・削り花・粟穂(あわほ)を神棚に飾るなど豊作祈願や家庭的な行事がとても多いです。蚕を生産する地域は餅ではなく繭玉と呼ぶ繭を飾りつけたりもします。

大正月との区別をつけるために、門松などの正月飾りを焼く「左義長」を行います。これも地方によって、とんど・とんど焼き・どんど・さいと焼きなど呼称が変わります。
火にあたると1年間病気をしない、その火で焼いた餅を食べると若返るなどと言われています。

豊作祈願の為に紅白餅や団子を丸めてミズキやヤナギの木の枝に飾り、15日の朝には無病息災と五穀豊穣を願い「小豆粥」を食します。煮え上がった粥の中に棒を入れてかき回し、棒についた米粒の数で占う粥占というものや白米をまいたお膳の上に3種の餅をいれ餅についた米粒で、稲のできを占う年占という行事もあります。

粥占では様々な方法があり、一般的には神社で神事として執り行われていますが、細い竹の中に米や小豆などを入れ、それを何個かで束ねて大きい釜で煮立てる。炊き上がったら竹を割き粥の量や小豆の粒の数などで1年の豊凶を占うというものや数日保管してカビの出来次第で占う方法もあります。

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また風習の一つとして、若者がお祝いとして簡単な藁の製品なども持って家を訪ね餅と交換するといったものもあります。土佐ではカユツリといい、水をかけられたりもするそうです。
秋田のナマハゲ、石川のアマミハギなど怠け者はいないかと家を訪ねる行事は子供たちをおとなしくさせる為の有名な行事として全国に知れ渡っています。

他には、成木責めというのがあります。男性が斧や鎌や鉈を持って、柿の木に「成るか成らぬか成らねば切り倒すぞ」と言いながら木を切る仕草をします。
そして家人が気の後ろで「成ります成ります」と答え、豊熟を願うというものです。

東北では、稲の豊作祈願として「庭田植え」または「さつき祝い」と言う雪のある庭を田んぼに見立てて、田植えのまねごとをした行事があります。
一般的には家の主人や家人が行いますが、早乙女と呼ばれる田植えをする若い女性がこぞって集まり庭田植えを行う所もあります。

子供たちが活躍する行事として「鳥追い」というのもあります。
サイト小屋(道祖神を祭った所)という小屋の中に子供たちが泊まり餅を焼いて食べ、鳥追いの歌をうたい、最後には小屋に火を放ち火祭りをします。秋田県ではこれをカマクラでやります。

この他にもたくさんの行事が執り行われていますが、まとめると三つに分けられます。

豊作祈願:餅花・削り花・粟穂(あわほ)・成木責め・庭田植え等
農作物の出来や天候占い:粥占・米占等
厄払い:左義長・鳥追い・鬼追い等

小正月は豊作を占ったり、無病息災を願ったり、正月で忙しくしていた女性を里帰りさせて休ませたり、大正月とは別の行事が豊富にあります。

小豆粥を食べる意味や由来

小正月の朝には無病息災を祈願して小豆粥を食します。
小豆のように古来より朱色の食べ物は邪気を払うと信じられてきました。

平安時代に確立した「土佐日記」や「枕草子」に、小正月に小豆粥を食したとされる文があるため、昔からお祝い事がある時には赤飯を食べ、災難から身を守るよう健康を願い食されていることが分かります。

現代では、小豆はデトックス効果や健康食材として知れ渡っていますので進んで召し上がる人も多いでしょう。

ちなみに1月15日は満月の日、満月は「望」と呼ぶこともあり小豆粥を「望粥」とも言います。望は餅と同じ読み方ですので、お餅を入れて食べる風習が芽生え、現代では鏡開きの時のお餅を使います。

まとめ

小正月は、昔の正月の行事が受け継がれています。
その多くは豊作祈願・無病息災・厄払いなどの行事となっており、1年をより良く過ごすための大切な儀式となります。

今回ご紹介した行事以外にも地域や地方によって異なる行事がたくさんあるため、大正月だけで満足せずに来年は小正月の行事に参加してみるのもいいでしょう。

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