寒い冬が近づくにつれこたつが恋しくなりますね。暖かいこたつの中にいてテレビをみていると、ついうとうと寝てしまう時はありませんか?

身震いがして起きてみたらくしゃみ連発。そのまま風邪をひいてしまったという経験をもつ人は多いと思います。
昔から「こたつで寝ると風邪をひく」と言われていますがなぜこたつで寝ると風邪をひくのでしょうか。

そして、うっかり寝てしまった時、体調を悪化させないための方法をご紹介します。

こたつで寝ると風邪をひくのはなぜ?

暑い夏になると体を冷やそうと自然に汗が出て、寒い冬になると身震いをして体を温めようとしますよね。このように体の状態を一定に保とうとする働きをホメオスタシス(恒常性維持機能)といいます。

こたつで寝てしまうと、上半身は冷えていて下半身が暖かい状態になっています。

そうなると、ホメオスタシスが身体を温めるべきか冷やすべきか混乱してしまい体温調節や自律神経が上手にできない状況になります。

また下半身が常に温められているので、発汗を促されている状態が続いています。

充分な水分補給もないですし、発汗ではなく皮膚または呼気から蒸発する汗なので水分が減っていっていることを身体が気づきにくいので脱水症状になり、体内が乾燥します。

布団で寝ている時でさえ、およそ500mlの水分が失われているそうなので、こたつで眠ってしまったらそれ以上の水分が失われていることになります。

眠りから覚めた時に非常に喉が渇いているのは脱水症状に陥っている証拠です。

抵抗力が下がりウイルスが入りやすくなってしまう環境をつくりあげるので風邪をひきやすい状態になります。

こたつで眠ってしまうと風邪だけではなく命に係わる重大なことになりかねません。

布団で眠る時は、全身がくまなく暖められているので体温調節により水分量は極端には減りません。

しかしこたつでは脱水症状になりえるので危険な状態が続きます。

脱水症状になると、血液中の水分もなくなり体内の血液がドロドロになります。

ドロドロの血液はつまりやすくなります。

心臓でつまってしまったら心筋梗塞になりますし、脳でつまったら脳梗塞になります。

水分不足になると血液中の水分が減るだけではなく、内臓である大腸や小腸の水分も失われます。これによって便秘になりやすくなります。

寝返りを打てないこたつの中で同じ姿勢でいると腰痛にも繋がります。元々腰痛持ちの人は悪化する恐れがあります。

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また長時間同じ姿勢をとっていると、肌がかゆくなることがあります。低温やけどの症状です。

ヒーターに下半身がほとんど当たっている状態なので広範囲で低温やけどになってしまいます。

ぱっと見た感じではそんなにひどいことにはなっていないのですが、内部は壊死しています。ひどい状態だと水ぶくれになってしまい、やけどの跡が残ってしまいます。

こたつが弱の場合およそ3時間。強の場合およそ1時間で低温やけどになりやすくなるので注意が必要です。

また、長時間こたつの中にいることによって引き起こされる事故もあります。
こたつの故障によるコードの断裂により生じた火花が、乾燥した衣類に着火し火事になるといったこともあったそうです。

こたつで寝ると風邪だけではなく、重大な病気や事故を引き起こすこともありますのでとても危険です。

ついうっかりこたつで寝てしまった時の対策は?

こたつで寝ることは危険だと知っていて気をつけていても、ついうとうとと眠ってしまい風邪をひいてしまった時は、熱を冷まさせる為に大動脈が通っている首筋や脇を中心に冷やしてください。

体温がすぐに低下すれば、ホメオスタシスや自律神経が正常に働いてくれるからです。

このような事態を防ぐためにも寝る寸前にアラームを設定して長時間の睡眠をしないようにしましょう。

そして、失われた水分を補給しましょう。

普通の水や白湯で大丈夫ですが、スポーツドリンクを飲むのも良い方法です。

喉の渇きを感じていない、汗をかいているほどでもない、としても、水分補給をしっかりしておきましょう。

また、目が覚めたら、こたつのスイッチを速やかに切ることです。

下半身が暖まれば人間は睡眠のスイッチが入ってしまうので、これ以上暖まるのを防ぐためです。

どうしてもこたつで眠ってしまいたい時は口内乾燥を防ぐためにマスクをして、上半身も布団をかぶって暖めることです。

上半身と下半身の体温の差により、ギャップがうまれ体温調節がうまくできなくなるので上半身も暖めればいくらかはましになりますが、決してオススメはしません。

眠くなったら素直に布団にいったほうが確実に安全に眠れます。

まとめ

こたつは気持ちの良い暖房器具ですが、長時間の利用は避け、もし寝落してしまいそうなら、眠気を吹き飛ばすような行動を起こすのも一つの手です。

病気や事故を起こさないためにも、自己管理を徹底して面倒臭くてもキチンと布団で眠るように心がけてみてはいかがですか。

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