温泉旅館で着る浴衣や色浴衣。襟の前の合わせ方から帯の結び方まで、迷ってしまう着方をご紹介します。
旅館の浴衣の簡単で見た目もステキな着方で、温泉宿を満喫してください。

温泉旅館での浴衣の種類 女性用

まず、温泉旅館にある浴衣のチェックです。

・旅館の浴衣
・色浴衣

と、最近では旅館によって、女性向け2種類浴衣を用意している場合があります。

旅館の浴衣は、よくある部屋着や寝間着の感覚で着る浴衣で、細いひも状の帯が用意されています。
白地に紺の模様とか、旅館の名前や模様が入っていたりと、落ち着いたデザインになっています。
実用的なので、袖も筒状になってます。

色浴衣は、城崎温泉など外湯めぐりができる温泉が取り入れ始めたもので、外出、散策用の浴衣です。
普通のお祭りなどで着る浴衣に近く、好きな色や柄を選べることが多いです。
袖も振りがあります。

どちらも基本的には着方は同じなのですが、旅館の浴衣のほうがリラックスして過ごせます。
色浴衣は通常の浴衣と同じように着ると考えましょう。

外出や日中は色浴衣、寝るときは旅館の浴衣と、両方使える場合もありますので、旅館に確認してみてくださいね。

温泉旅館の浴衣の着方、女性の場合のポイント

女性の浴衣の着方ですが、通常の浴衣と違って、温泉旅館の浴衣で特に注意したいポイントがあります。

旅館の浴衣は丈とサイズ選びが大事

まず、あなたの身長にあった浴衣のサイズを選んでください。

浴衣の丈は、あなたの足のくるぶしが裾から見えるか見えないか、ぐらいがちょうどいい長さです。

旅館によって、フリーサイズで用意されているところと、S,M,Lなどのサイズ展開がある場合とがあります。

旅館の浴衣は多くの人が着て、洗濯してを繰り返しているため、生地が縮んで、同じサイズでも丈が違うこともあります。

旅館の係の人がだいたいのサイズ感を教えてくれるので心配は要りませんが、羽織ってみてあまりに長い場合は取り替えてもらいましょう。

腰紐がないかも

通常の浴衣であれば、「おはしょり」と言って、腰紐で裾の長さを調整することができます。

一旦浴衣を着て、腰紐を結んで、腰紐の上から浴衣を引っ張り出して、丈を調節するんです。

旅館の浴衣に腰紐の備え付けがあればいいですが、ない場合も多いです。

浴衣の裾を引きずることになると、動きづらいです。丈はしっかり合わせておきましょう。

サイズに迷うようなら短めを選びましょう。

浴衣の着方って衿は左前?右前?

まず浴衣を羽織って、前を合わせる際、合わせ方は右前になります。

右前というと右側の襟を上にして合わせるものと勘違いしやすいのですが、

自分の側から見て、右が下、左が上に来るように前を合わせます。

右が先、左があとから上に、という順番です。

男性・女性共通です。

逆に着てしまうと、「死に装束」といって死人の着物の着方になるので気をつけましょう。

温泉旅館の浴衣の衿(えり)の合わせ方と抜き方

浴衣の真ん中の線を背骨(体の中心)に合わせます。

そして、前で衿元を、喉元のくぼんでいる部分のちょうど下が交差点になるよう合わせます。

もう少し開いてもいいのですが、旅館の浴衣は生地が柔らかく、どうしても着崩れしやすくなります。
だらしない印象になりがちですので、きちんと目に合わせておきましょう。

ちなみに、喉元で合わせるのは着物の着方と同じです。

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そして、少しだけ衿抜きをします。

衿抜きとは、首の後ろの部分を背中側から少し引っ張って隙間を開けることです。
こぶし一つ分を開けると、うなじがきれいに見えて、上手に着こなせます。

特に色浴衣の場合は、少し後ろを引っ張って抜いてあげるといいですね。

動画で実際の着方を見てみましょう。わかりやすいですよ。

温泉旅館の浴衣の帯の結び方で簡単かわいい方法はコレ

温泉旅館の浴衣に備え付けられている帯は、色浴衣の帯であっても、柔らかくて細めのものが多いです。

いわゆる寝間着としての浴衣は、帯は紐に近い細さですので、体の後ろで大きな結び目を作るのには向いていません。

前で小さな結び目で、脱ぎ着しやすい帯の結び方をしていきましょう。

一番簡単なのは、蝶結びです。

1.体の中心で、40センチほど残して、体に2巻、帯を巻き付けます。(長さが短い場合は一巻きでも)
2.先程残した部分が上に来るように、一度前で結びます。
3.そこから、蝶結びをつくれば出来上がり。

浴衣の前、少し右側にずらした位置、衿の延長線上に結び目が来るようにすると、見た目も粋です。

着崩れもしにくく、外湯に行ったり、いろんな温泉を巡る場合でも、簡単に脱ぎ着できる簡単な帯の結び方です。

これさえ覚えておけば、まず間違いありません!

温泉旅館の浴衣の帯で貝の口をするには

貝の口は、浴衣の装いがきりっとして小粋な大人の印象に仕上がる帯の結び方です。

男性の帯の結び方にも使える結び方ですので、カップルや夫婦で同じ結び方が楽しめます。

貝の口は昔は結婚した女性の結び方だったんですよ。

温泉旅館の帯でもできます。

寝るときや動くときに邪魔になりにくいですが、蝶結びよりはちょっと緩みやすいので気をつけましょう。

しっかり締めて置くことをおすすめします。

1.左手側に30cmほど手先を残して、帯を身体にふた巻します。
2.巻終わりで緩まないよう、結びはじめの帯の下を左手で抑えながら、右手で真横にグーッと引いて締めます。
余った方の帯の先端を半分に折り、手先と長さを合わせます。
3.折った方を上から手先にくぐらせて、ひと結びします。
4.手先を補足するように半分に折り、斜め上に折り曲げ、もうひと結びする。

これで形を整えれば完成です。

温泉旅館の浴衣だと、結び目が小さくまとまります。

動画では前で結び目を作っています。
結び目を最後に後ろに回してもいいのですが、前にあるほうが寝るときも楽です。

真ん中より少し結び目を右側へずらして着こなすと、きれいです。

おわりに・まとめ

女性の温泉旅館での浴衣の着方と帯の結び方をご紹介しました。

温泉旅館の浴衣は、帯が柔らかくて細いですので、お祭りで着る浴衣のような後ろでシッカリ形がある結び方とはまたちょっと違った印象になります。

ちょっと工夫すれば、見た目もきれいに、そして楽に決まります。

外湯めぐりをしたり、散策したり、旅館の中でまったり過ごしたり・・・。

あなたの温泉旅プランに合わせて、帯の結び方を選んでくださいね。

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