小さな子供のいるご家庭では、日々大きくなっていく子供の成長を見守るのは親にしか味わえない喜びですよね。
子供が2歳になると考えなければいけないのが子供の成長を祝い健康を祈る行事、七五三です。
七五三は子供の頃にお参りしたという人でも、いざ大人になってみるとお参りの日や行う年齢が数え年か満年齢か、また男の子と女の子での違いなど、覚えていなかったり分からない事は意外と多いものです。
今回はそうした七五三にお参りする時の疑問について調べましたので、これを読んで大切な行事をしっかり行ってくださいね。
それでは説明します。
もくじ
七五三っていつお参りするもの?
七五三は毎年11月15日が正式なお参りの日で、15日前後の土日がお参りのピークです。
ただ15日周辺のお参りが難しい家庭のためにある程度の幅、具体的には前後1~2カ月の9月~12月がお参りの時期となります。
各神社ではそれぞれ七五三のお参り期間を決めていますので、参拝期間を事前に確認してスケジュールを調整しましょう。
親戚の人やおじいちゃん、おばあちゃん達が一緒にお祝いしてくれる場合はその人たちとの調整もありますので、それぞれの予定を確認して皆の都合がいい日にお参りしてくださいね。
なお11月15日の前後になると神社だけでなく写真スタジオなどの関連施設も混雑しますので、ゆっくりお参りしたい人は11月15日の周辺は避けて少し時期をずらすのがおススメです。
その場合9月から10月はまだ気温が高いことがありますので、どうしても普段着より厚着になりやすい着物による熱中症などの危険には十分に注意しましょう。
逆に12月に入ってからする場合は気温がどんどん下がってくるころなので、寒い中に長時間居ないように暖かくしてお参りしてください。
子供の健やかな成長を願う行事なので、主役の子供が体調を崩してしまっては元も子もありませんからね。
なお六曜の大安が一番縁起のいい日としてその日に合わせてお参りする家もありますが、本来六曜は七五三とは関係ないものなので大安にはそれほどこだわらなくても大丈夫です。
六曜は行ける日が複数ある時の決め方の一つ、くらいの認識でいいでしょう。
ただ縁起のいい大安の日や先勝の午前中は参拝する人も増える傾向にありますので、これらと土日が合わさった場合は混雑する可能性が上がることは頭に入れておいたほうが良さそうです。
七五三は何歳の時にお参りすればいい?
七五三はその名の通り子供が3歳、5歳、7歳の時にお参りするものです。
ただここで悩むのが年齢の数え方で、昔は数え年と言って生まれた年を1歳としてお正月に1歳年を取っていました。
そのため0歳から始まって満1年で年を取る今の満年齢での数え方とは1歳(お正月から誕生日までの間は2歳)ずれます。
七五三が広まった江戸時代では数え年を使っていましたので本来は数え年を使うのが正式とされていますが、現在ではどちらでお参りしてもいいことになっています。
今は数え年がほぼ使われないこともあって、満年齢で七五三を行う家庭が多くなっています。
2018年から2020年までの七五三の対象を数え年と満年齢それぞれで表にしましたのでご覧ください。
2018年に七五三を迎える生まれ年
数え年 | 満年齢 | |
3歳 | 2016年生まれ | 2015年生まれ |
5歳 | 2014年生まれ | 2013年生まれ |
7歳 | 2012年生まれ | 2011年生まれ |
2019年に七五三を迎える生まれ年
数え年 | 満年齢 | |
3歳 | 2017年生まれ | 2016年生まれ |
5歳 | 2015年生まれ | 2014年生まれ |
7歳 | 2013年生まれ | 2012年生まれ |
2020年に七五三を迎える生まれ年
数え年 | 満年齢 | |
3歳 | 2018年生まれ | 2017年生まれ |
5歳 | 2016年生まれ | 2015年生まれ |
7歳 | 2014年生まれ | 2013年生まれ |
最初に七五三を行う3歳は数え年を使うと満年齢では1歳~2歳となり、まだまだ小さいので着物を着せるのにも気を使いますし、あまり外を歩かせたくないという親御さんも多いでしょうから、お子さんの成長具合や体調なども考えて数え年と満年齢を使い分けましょう。
もちろん3歳の時は満年齢、5歳の時は数え年など混在しても大丈夫で、年子では数えと満年齢を併せて二人いっぺんに七五三を行うのもひとつの方法です。
兄弟姉妹そろってお出かけするのはもちろん、一緒に着物を着るので皆で楽しめるというメリットもあります。
年末など11月15日以後に生まれた子供が満年齢で行う場合、3歳になる年に行うか3歳になった翌年に行うかが少し悩みどころですが、これもどちらでも問題ありません。
1月から4月生まれのいわゆる早生まれのお子さんでは同級生の子が数え年で七五三をするとどうしても1年はずれてしまいますが、元々数え年と満年齢でもずれますので1年のずれは許容範囲としてとらえた方が良さそうです。
数え年と満年齢どちらですればいいかどうしても決められない‥という人は両親に聞いて参考にしたり、お子さんの同級生が今年するかどうかを聞いてそれに合わせるのも1つの方法です。
七五三で男の子と女の子の違いは?
七五三は3歳、5歳、7歳の年に神社にお参りをして健やかな成長を祈願するものですが、男の子と女の子で違いがあります。
男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳の時にそれぞれ七五三を行うのが基本で、地域によっては男の子は5歳の時だけ七五三をするところもあります。
親子だけでするのなら男の子の3歳のお祝いはどちらでもいいですが、親戚などからお祝いをもらうかもしれない場合は両親などの相談できる人に確認しておくのが良さそうです。
七五三の3歳、5歳、7歳それぞれの意味
七五三を行う年は子供の成長の節目とされており、それぞれに意味があります。
まず3歳の時は「髪置き(かみおき)」と言い、初めて髪を伸ばし始める儀式です。
これは平安時代に公家や武家で始まった風習で、その頃は3歳まで子供の頭を剃っていました。
この風習は庶民にも広まり、同じように子供の髪の大部分を剃るようになりました。
時代劇に出てくる子供が丸坊主だったり少しだけ髪があったりすることがありますが、それはこの風習によるものです。
そうして剃っていた髪を伸ばし始める儀式が髪置きで、この時綿帽子や白髪に見立てた白糸を頭に乗せることからそう呼ばれるようになりました。
髪置き以外にも髪立(かみだて)や櫛置(くしおき)とも呼ばれます。
次に5歳の時は「袴着(はかまぎ)」と言う男の子が初めて袴を着る儀式で、着袴(ちゃっこ)とも呼ばれます。
袴は武家や公家などでは大人が履くもので、この日を大人の仲間入りとして祝います。
平安時代には3歳から7歳の男女で行われましたが、男の子が5歳の時には袴着とは別に「髪削ぎ」や「深曾木」と呼ばれる髪置きで伸ばした髪を切りそろえる儀式も行われていました。
その後この二つを併せて行うようになり、江戸時代ごろには現在のように5歳の男の子の行事として定着しました。
現在は髪を剃る風習がほぼなくなったため、袴や紋付羽織を着る形だけが残っています。
最後に7歳は「帯解き(おびとき)」で、女の子が初めて帯を締める儀式です。
昔の子供服には付け紐が服についていてそれで前を留めていたのですが、この儀式を境にそれを着るのをやめて帯を締めるようになります。
子供服を卒業して大人への階段を上がるのがこの儀式で、帯直しや帯初め、紐直しなどとも呼ばれます。
おわりに・まとめ
七五三は時代と共にその儀式も細かく変わりながらも、人々の間に定着したお祝いです。
その間に暦も旧暦から太陽暦に、年齢も数えから満年齢に変わり儀式を行う時期にも幅があります。
しかし形や時期は変わっても、親が子供の成長を願う気持ちはいつの時代も変わりがありません。
子供の成長を祝う七五三は、やはり子供が一番の主役です。
家庭ごとに色々な都合はあると思いますが、子供が一番いい時期を見計らって七五三を行いたいものですね。
自分以外にも、もし七五三を迎える親御さんがいたらシェアして教えてあげてくださいね。