普段生活をしていると様々な形で支払う税金ですが、その中でも人生の節目で関わってくるのが相続税や贈与税です。
これらはどちらも両親などから財産を譲り受けた際にかかる税金で、譲り受ける額によって税金も変わります。
よく相続税が高いから贈与の方がいい、なんていう話を聞いたりしますが相続税と贈与税にはどういった違いがあるのでしょうか?
今回は相続税と贈与税の違いやどっちが得かについて調べてみましたので、手続きをする前に確認してくださいね。
それでは説明します。
相続税と贈与税の違いは財産を渡す人が生きているかどうか
相続税と贈与税の違いを簡潔に説明すると、以下のようになります。
- 相続税は亡くなった人の財産を受け取る際にかかる税金
- 贈与税は生きている人から財産を受け取る際にかかる税金
どちらも財産を譲り受けた時に支払う税金ですが、亡くなった方から受け取った場合は相続税、生きている方から受け取った場合は贈与税となります。
それでは相続税と贈与税についてそれぞれをもう少し詳しく説明します。
相続税とは
相続税は亡くなった人の財産(遺産)を受け取る時にかかる税金で、日本では1905年(明治38年)に初めて導入されました。
きっかけは日露戦争の開始で、戦費を調達するため他国に先駆けて開始されています。
当時は長男が家の全ての財産を受け継ぐのが当たり前だったため、多くの税収が見込める税金でした。
戦中、戦後など折に触れて相続税の税制も変わり、現在の税制では受け取る財産が基礎控除額を超えた時に課税の対象になり、最低税率は10%、最高税率は55%となっています。
基礎控除額:3,000万円+(600万円×法定相続人の数)
贈与税とは
贈与税はまだ亡くなっていない人から財産を受け取る(生前贈与)時にかかる税金です。
相続税を補完する税金とされ、生前に全ての財産を贈与することで相続税の支払いを免れることを防ぐためのものです。
最低税率は10%、最高税率は55%で相続税と同じですが、最高税率になるのが相続税は6億円以上なのに対し贈与税は4,500万円以上で最高税率となります。
そのため同じ金額にかかる税率は相続税よりも高く、基礎控除も年110万円とかなり少なくなっています。
相続税と贈与税ではどっちが得?
相続税と贈与税を比べてみると、基礎控除やかかる税率では一見相続税の方が安く済むように見えます。
しかし相続税は相続財産を一度に受け取る関係で税金が高くなりがちなのに対し、贈与税は生前に時間をかけて少しづつ贈与することで税金を安く抑えられるという違いがあります。
ただ少しづつ贈与するのが難しい不動産などもあるため、その財産の総額や内容によってどちらが得かは変わってきます。
節税したい時は専門家である税理士に相談するのがいいでしょう。
おわりに・まとめ
相続税と贈与税は一対になった税金で、財産を受け継ぐ際に発生します。
いつ相続の時が来ても慌てないように、事前に税理士に相談をして賢く納税しましょう。
そろそろ相続のことを考えようと思ったら、この記事を同年代の人にもシェアして教えてあげましょう。