コンビニやスーパーなど、日常の至る所で清涼飲料水は売られています。
その中でも炭酸飲料は必ずといっていいほど棚にありますよね。
老若男女問わず幅広い人気があるためで、特に暑い時期に飲む冷たい炭酸飲料はたまりません。
そんな炭酸飲料の代表的なものがサイダーとラムネですが、この両者を商品名なしに見分けられる人は少ないでしょう。
どちらも透明で、甘い味がついていて‥と考えても差は思いつかないのではないでしょうか。
今回はサイダーとラムネの違いを調べてみましたので、デートや友達と遊んでいる時にでも話してみてください。
それでは説明します。
サイダーとラムネの違いは容器の形だった!
飲料メーカーのサントリーによると、それぞれの差は以下の通りです。
- 玉が入ったビンに入っているのがラムネ
- それ以外の容器に入っているのがサイダー
なんと中身に違いはなく、容器の形で呼び方が違うだけだそうです。
さらに調べてみるとラムネとサイダーは元々別の飲料だったのですが、現在の日本では差がなくなってしまい容器の形で使い分けているようです。
それではサイダーとラムネについてそれぞれをもう少し詳しく説明します。
サイダーとは
サイダーは元々英語でリンゴ酒を意味する言葉(cider)が語源です。
炭酸飲料は18世紀にイギリスで発明されたと言われており、日本には幕末の外国船の来航と共にもたらされました。
そして開国後、日本に住む外国人がリンゴとパイナップルの風味をつけた「シャンパンサイダー」を作ったのをきっかけに日本にサイダーが普及していきました。
元々は由来の通りリンゴの風味をつけたものをサイダーと呼んでいたのですが、時を経るに従ってサイダー=炭酸飲料のイメージが強くなり現在に至ります。
ちなみに日本ではリンゴ酒のことはシードルと呼びますが、これはサイダーが炭酸飲料の名前として定着してしまったため、フランス語の呼び方を充てたものです。
ラムネとは
ラムネは英語のレモネード(lemonade)が語源で、主にイギリスで飲まれているレモンの風味をつけた炭酸水を指していました。
日本では幕末に黒船もしくはイギリス船の船員の飲み物として、特徴的な形のビンと共に持ち込まれたのが最初と言われています。
このビンは元々炭酸水を保存するためにイギリスのコッドという人が発明したもので、特許の消滅とともに日本でも生産されるようになりました。
この際にレモネードがラムネとなって日本全体に広まっていきました。
本来はレモン風味があるものがラムネだったのですが、日本では消費者のニーズに合わせて様々な風味が使われるようになり、レモン風味以外の炭酸飲料もラムネと呼ぶようになりました。
こうして中身はサイダーとの差別化が難しくなる一方でラムネの特徴的なビンの形は残り続けたため、今はビンの形をもって分けられるようになっています。
サイダーとラムネ、ソーダとの違いは?
炭酸飲料というとサイダーとラムネ以外にもソーダ水という呼び方もありますよね。
サイダーとソーダはよく似ていますが、関連性はあるのでしょうか?
結論から言うとサイダーとソーダは語感は似ているものの本来は全く別のものです。
炭酸水はレモン果汁を絞った酸性の水に重曹を加え、炭酸ガスを発生させることで作ったのが始まりとされています。
この重曹を英語でbaking soda(重炭酸ソーダ)と呼び、そこからアメリカで炭酸水をソーダ水 (soda water)と呼ぶのが定着します。
この呼び名が日本にも入り、炭酸水のことをソーダ水と呼ぶようになったわけです。
おわりに・まとめ
いかがでしたか?
現在の日本ではサイダー、ラムネ、ソーダは全て透明な炭酸飲料のことを指し、ビンの形によってラムネとそれ以外が区別されています。
しかし本来はサイダーはリンゴ風味、ラムネはレモン風味、ソーダは炭酸飲料全体を指す言葉でした。
歴史を知れば、普段は何気なく飲んでいるサイダーやラムネもより楽しくなりますね。
話のネタ以外にも、炭酸飲料好きな人がいたらシェアして教えてあげましょう。