10月10日にNHKで放送された『ガッテン!』で、ピーマン嫌いだった子供たちがピーマン好きに大変身する調理法が公開されました。苦みを感じずに、パクパク食べられてしまう秘訣は巨大細胞にありました。それを生かした調理法と食べ方をシェアしたいと思います。

いつになっても、子供にピーマンを食べさせるのは一大イベントなんですね。

ガッテンで紹介されたピーマンの苦みを消す方法

ピーマンは子どもが嫌いな野菜の代名詞。

それはピーマンの苦みや、キシキシする食感など、子供が苦手な要素が多いからですね。

それらを調理法でよくしてしまおうというのが、今回の方法です。

農家の方が教えてくれた方法はこちら。

巨大細胞を生かす特別な方法

その方法は、丸ごと焼くだけ!

ピーマンを包丁で切ると、新鮮なものだとピッと中の水分が飛びますよね。ピーマンの中には、皮にそって、水分を抱え込む巨大細胞という細胞が並んでいます。

丸焼きにすると、水分をを抱え込んでいた巨大細胞から、じゅわーっと水分がでてきておいしくなるのです。

ピーマンをホイルに包んで、両面焼きで、魚焼きグリルで6分ほど焼くだけなのです。

そこへお醤油と鰹節をかけていただきます。

すると、甘みが出てきて、全然苦くないのです。

ヘタも種もワタも全部丸ごと食べられます。

保育園の子どもたちもパクパク食べていました。おかわりまでリクエストしてましたね。

たったこれだけ?と思いますが、10人中7人のピーマン嫌いの子が食べられるようになりました。

ガッテンで紹介されたのはここまでです!

簡単すぎて拍子抜けですね^^

なぜ丸焼きピーマンは苦くないの?

2012年までは、ピーマンの苦みはなぜあるのか全く知られていませんでした。

ピーマンのえぐみと青臭さを口の中で同時に感じると、あのピーマンの苦みになります。

じゃあなぜ丸焼きなら苦くないのか?

希釈効果といって、水分が出てくることで、ピーマンの苦みが感じなくなるのだそうです。

いかに食べる瞬間まで水分を逃がさないかが大事なので、細かく切らないほうがいいということになります。

切れば切るほど、ピーマンの巨大細胞が着られ、水分が抜けていってしまい、食べる時に苦みを感じやすくなります。

生で30gだったのが、切っただけで28.7gになり、加熱で23.5gまで水分が抜けて重量が落ちてしまうのです。

丸ごと加熱だと、水分はほとんど変わりません。

そして、焼いたときにめくれるピーマンの薄皮。これが焼いたときに水分を逃がさない働きをしています。

だから丸焼きがいいということですね。

ピーマンの切り方で苦みを抑える

一応そのほかの方法もあります。これはガッテンで紹介されていない情報ですが・・・。よくネット上でも見られます。

ピーマンの苦みは「縦」に切ることで抑えることが出来ます。

ピーマンの細胞はきれいに縦に並んでいます。これを包丁で切断して壊してしまうと、苦みがたくさん出てしまいます。

輪切りのピーマンはよく見かけますし、子供にわからないように食べさせようとピーマンをみじん切りにしてしまうと逆に苦みを増やしてしまいます。

縦に切った後に油通しする

熱した油に、さっとピーマンをくぐらせると、苦みが抑えられます。素揚げするということですね。

ピーマンの苦味成分について、これまで分かっていませんでした。

ところが、2012年に、タキイ種苗とお茶の水女子大学の共同研究発表により、ピーマンの苦味成分は、「クエルシトリン」と香り成分の「ピラジン」が合わさってできることがわかりました。

この「クエルシトリン」は油に溶ける性質があります。

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油の中に苦みを逃がしておけば、ピーマンそのものはぐっと食べやすくなります。

じゃあ炒め物にすればいいかという話ですが、そうすると苦みの残った油も食べることになります。ほかの食材にも苦みが移ってしまいます。

ひと手間かかりますが、中華料理店ではやってますよね。おいしくするコツの一つなのです。

ヘタは6角形を選ぶ

ピーマンにはヘタが6角形と5角形のものがありますが、6角形を選ぶと苦みが少なく食べることが出来ます。

一般的には、5角形が多いのですが、甘みがで出てくるとピーマンのヘタの部分は円形に近づいてきます。

6角形のヘタのピーマンは、甘みも強く、栄養も豊富に含まれているのです。

苦くないピーマンを選ぶ方法もありましたが・・・

いわゆる普通のピーマンを苦みなしで食べる方法もありますが、もともと苦くない品種を選ぶのも過去にガッテンで紹介されていました。今でも使えるかな。

赤いピーマンを選ぶ

こちら、18年まえにガッテンが出した結論でした。でもあまり販売されていません。

赤いピーマンは、緑のピーマンが熟したものです。

赤いピーマンは、

・甘味が強い(糖度が高い)

・栄養価が高い

という特徴があり、食べやすいのです。

半面、ピーマン特有のシャキシャキ感はあまりありませんし、熟しているので長期保存はききません。

スーパーなどでは手に入りにくいかもしれませんが、栄養も甘みもよくなっているので、苦みが嫌いな方にはピッタリとなります。

パプリカを選ぶ

ピーマンと似ているパプリカ。子どもにはパプリカなら?という選択肢。

でも緑ピーマンよりちょっと値段が高いですね。ガッテンでも値段が高いことを指摘していました。

実はピーマンとパプリカは同じ唐辛子の一種です。

ただ、品種は異なるということですね。

ピーマンは「シシ型」、パプリカは「ベル型」という見た目の違いもあります。

パプリカも成熟していないものは緑色をしています。

パプリカから慣れてピーマンを食べるようにするというのもいい方法なんですね。

こどもピーマン(ピー太郎)

ピーマン嫌いのこどもでも食べられるように、2010年にタキイ種苗から発表されたのが『こどもピーマン』です。

正式名称が『ピー太郎』といいます。どっちが愛称かわからないくらいカワイイ名前です。

シシトウのように細長い形、つるりとしたフォルムが特徴です。

肉厚で、苦みが少なく食べやすい品種です。

フルーツピーマン

フルーツピーマンは、フルーツパプリカともいわれるジューシーで苦みの少ないピーマンです。

セニョリータ、アナスタシア、スウィーピーといった品種があります。

富田ファーム×西脇農場で研究を重ねて作られ、自然農法で栽培されています。

そんな努力しなくても、丸焼きでピーマンはおいしくなる!

子どものピーマン嫌いは永遠のテーマと思われていましたが、丸焼きにして食べればOKでした。

丸ごとの中に肉詰めにすれば、さらに子供の好きなメニューになりますね。

お子さんがいるご家庭で一度試してみては?

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