ニットを着る機会が増えてくるこれからの季節。
そこで気を付けたいのが毛玉です。
せっかくお気に入りのニットを買ったのに、いざ着ようと思ったら毛玉だらけ!!
なんてことは避けたいですよね。
そこで今回は、毛玉を作らないための予防と対策についてご紹介したいと思います。
もくじ
ニットで毛玉になりにくい素材とは?
残念ながら、ニットに毛玉は付きもので避けることは難しいです。
ですが、その中で、ウール、コットン、カシミヤなどの自然繊維を使ったニットは毛玉が出来ても自然と取れるので、比較的毛玉が目立ちにくい素材です。
ニットの素材にはどのような種類があるかというと、
自然繊維
・ ウール・・・羊毛で作られたニット。あたたかく、吸湿性に優れている。水に濡れると縮みやすい。
・ コットン・・・綿花から作られたニット。肌ざわりは良いが、保温性は劣る。
・ カシミヤ・・・カシミヤ山羊の毛で作られたニット。あたたかく、肌ざわりも良いが高価。
化学繊維
・ アクリル・・・ウールに近い化学繊維。保温性が高く、肌ざわりも良い。
・ ポリエステル・・・コットンに近い化学繊維。肌ざわりは良いが保温性は劣る。主原料として使われることは少なく、肌ざわりや耐久性を上げるために混紡されることが多い。
・ ナイロン・・・ウールやカシミヤなどの自然繊維に耐久性を上げるために混紡されることが多い。
以上の通り、大きく分けるとニットは自然繊維と化学繊維の二種類に分けることが出来ます。
毛玉ができにくい自然繊維
自然繊維は品質も良く、動物の毛や綿花を使っているので肌触りも抜群です。
毛玉は出来ますが、出来ても自然にポロっと取れてくれます。
しかしながら、自然のものを使っているので値段は化学繊維の倍以上するものが多いです。
更に、手入れを怠ると縮んだり固くなったり、取り扱いが難しいというデメリットもあります。
手入れが難しく高価だからこそ、大切に手入れをして長く付き合いたいという方には自然繊維のニットがおすすめです。
毛玉ができやすい化学繊維
化学繊維は、自然繊維のデメリットをカバーするため、安価で取り扱いも比較的簡単で丈夫なものが多くあります。
しかしながら、丈夫にできている分毛玉が出来ると強く絡まってしまうので、自然に取れることはありません。
日頃のお手入れが重要となってきます。
手頃な価格で、洗濯も気を使わずに気軽に着たいという方には化学繊維のニットがおすすめです。
これからニットの購入をお考えでしたら、それぞれにメリット、デメリットがありますので、自分に合った素材を探してみてください。
素材よりもニットの編み方にも毛玉の要因が!
もちろんニットの素材も毛玉発生には関係してくるのですが、ニットの編み方でも毛玉発生率は大きく左右されます。
目の粗い編み方のニットは、毛玉ができやすいです。(ニットのタグに毛玉になりやすいと表示があることも)
編み方の部分も考慮して選ぶと毛玉になりにくい服を選ぶことができます。
毛玉を作らないための予防法
毛玉は摩擦によって毛羽が絡まり出来てしまうもの。
一番多い毛玉の原因は、ニットのセーターを着ていたときに裾や袖が摩擦を起こして毛玉が出来てしまうこと。
また、カバンとニットで摩擦が起きて毛玉が出来てしまうことも多いです。
セーターなんか見てみると、歩いているときに袖と胴体部分、ワキの部分など、よくこすれる部分に毛玉が発生しているのがわかります。
斜め掛けカバンをよく使う人は、カバン本体とニット、リュックをよく使う人は、背中や肩の部分などにできているのがわかります。
ロングニットだと、座った時のお尻の部分が毛玉だらけ、なんてこともあります。
お仕事されている方、満員の通勤電車で他人の体との摩擦で毛玉が発生していることもよくあります。
毛玉を作らないためには、こうした摩擦を最小限にすること。
例えば
・同じ方向にばかり斜め掛けカバンをかけないようにする
・連続して同じニットを着ない(ローテーションさせる)
など、同じ個所に摩擦がおきないように、生活の中で心掛けるといいです。
また、
・自分のサイズに合ったニットを着る
これも実は大事です。
体型にフィットしないサイズだと、来ているうちにニットの擦れが多くなります。
デザインや着こなしの面も大事なので、毛玉予防だけでサイズを選べるわけではないですが、ジャストサイズの服は、ずり落ちやだぶつき部分の摩擦も少なく、毛玉の予防に役立ちます。
とはいえ、なかなか難しいので、次にご紹介する他の対策方法も併せて毛玉を予防していきます。
毛玉を作らないための対策
毛玉を取ると毛羽がどんどん減って薄くなってしまいます。
そうならないためにも、以下のお手入れをして毛玉を予防していきましょう。
1. 着用後に洋服ブラシを使い、絡みを整える。
毛玉は、着用時の摩擦により繊維が絡まり発生します。
着用後に洋服ブラシで整えることにより絡まりを整え、毛玉の発生が抑制されます。
2. 洗濯時は極力摩擦が起きないようにする。
洗濯機内で他の衣類とぶつかることで摩擦が起き、毛玉が発生します。
手洗いや、洗濯機を使う場合はネットに入れておしゃれ着洗いにすると、摩擦が少なくなり、毛玉予防になります。
洗濯機やネットに入れる時には、衣類を裏返しにしておきましょう。衣類の表面に毛玉ができるのを防げます。
また、洗濯機の中に、大量に洗濯物を詰め込みすぎないようにしましょう。
手洗いの時も、複数の衣類を一度に洗面器で洗うより、一着ずつ洗うほうが毛玉は防げます。
洗濯物が多いほど、衣類同士の摩擦が多くなり、毛玉発生につながります。
3.柔軟剤を使用する
柔軟剤を使えば、ニットの毛糸をコーティングして摩擦を抑えてくれるので、衣類を着ているときの毛玉の発生を防ぐことができます。
4. 毛玉予防スプレーを使用する
着用前に、毛玉になりやすい脇の下などにスプレーすると、毛羽の根元をコーティングし、摩擦を抑えることで毛玉の発生を防ぎます。
また、洗濯洗剤にも繊維をコーティングして毛玉を防いでくれるものもありますので、衣類の種類で使い分けると効果的です。
5.大事なニットはクリーニングへ
自分で洗って摩擦を起こすより、クリーニングに出すほうが毛玉はできません。
お金は同氏もかかりますが、毛玉を出したくない大事なニットは、プロのクリーニングにお任せするほうがいいですね。
素材や、何回のシーズン着まわすのか、自分のお気に入り度を考えてクリーニングを利用していきましょう。
毛玉が出来てしまった時の対策は?
毛玉を取ると、生地が薄くなっていくので取らないのが最善ですが、毛玉だらけのニットを着るわけにもいきません。
そこで出来る毛玉対策をご紹介します。
1. 毛取りブラシを使う
繊維に沿ってブラッシングするだけで毛玉を取ることが出来ます。
毛玉を取ると同時に、絡まった繊維を整えてくれるので毛玉予防にもつながります。
2. 毛玉取り器を使う
毛玉に軽くあてると毛玉だけを切り取ってくれます。
小型で電池式のものが多いので、持ち運び外出先で気になる時に使うことができます。
毛玉を見つけると、ついつい引っ張って取りたくなりますが、これは一番やってはいけない毛玉対策です。
引っ張ることにより、毛玉のまわりの繊維が引き出され、毛玉まわりが薄くなってしまいます。
それを繰り返すと生地に穴があくなど、ダメージが大きくなります。
毛取りブラシや毛玉取り器で、極力ダメージの少ない対策を心がけましょう。
さらに詳しい毛玉の取り方はこちら
ニットのみではなく、コートやスウェットなど、毛玉が出来やすい他の衣類にも効果的です。
さいごに
ニットのみならず、冬の衣類は夏と比べると出費がかさみますよね。
だからこそ、長く大切に着たいもの。
自分のライフスタイルに合った素材を選び、洋服ブラシを使うなど、正しい毛玉予防と対策を心がけて、お気に入りのニットと寒い冬を楽しんでくださいね。