冬至は一年で一番日照時間が短い日。
毎年クリスマスの直前にやって来る冬至ですが、そもそも冬至にかぼちゃを食べたり柚子風呂に入ったりするのはなんでなんでしょうか。
今回は冬至のいわれや風習についてご紹介します。
もくじ
冬至は毎年いつごろ?2018年の冬至はいつ?
2018年の冬至は12月22日です。
毎年12月22日ごろなんですが、実は毎年同じ日ではなく、変動します。
2016年は21日でしたね。
そもそも冬至とは太陽の位置が一年でいちばん低く、日照時間が一年でいちばん短い日のことです。
このことからも分かる通り、冬至の日にちを決めるのには太陽の位置が関係しています。
地球が太陽の周りを一周するのに365日ちょうどならわかりやすかったんが、多少のずれがあるため、毎年冬至の日にちは変動します。
冬至の意味と由来は?
1年を4つに分けたのが四季ですが、24個に分けたものを「二十四節気」といいます。
冬至はその二十四節気のうちの一つです。
先ほども説明したように、一年でいちばん日照時間が短い日ですね。
一年で最も日が短いということは、そこからどんどん日が長くなっていくということです。
古来から日本や中国では冬至の日に太陽の力が一番弱まり、その日を境に太陽が生まれ変わるととらえて、縁起の良い日であるとされてきました。
太陽の力が復活するので「一陽来復(いちようらいふく)」とも言われます。
冬至にかぼちゃを食べる意味は?
冬至には「運盛り」といって、名前に「ん」のつく食べ物を食べると運が向いてくると言われています。
「運がつく」と「んがつく」の語呂合わせで縁起を担いでいるんですね。
また、いろは歌が「ん」で終わることからも、新たな始まりや力の復活の願いが込められているという説もあります。
そこで一番ポピュラーなのがかぼちゃ。
かぼちゃは漢字で書くと南瓜(なんきん)なので、ばっちり「ん」が付いています。
また南瓜という名前には、陰の気が流れている北から陽の気が溢れている南へすすむという意味があり、冬至の由来ともリンクする縁起の良いものととらえられてきました。
さらには本来南瓜は夏に採れる野菜ですが、保存がきくため他の野菜が採れない冬の間の栄養源にもされてきました。夏の野菜を冬に食べることで、夏のエネルギーを身体に取り入れるという考え方も冬至に南瓜を食べる由来の一つだと考えられています。
冬至には南瓜のほか「にんじん」「れんこん」「きんかん」などの食べ物も「ん」のつく縁起の良い食べ物として重宝されます。
これに加えて「かんてん」「ぎんなん」「うどん」の7つで「冬至の七種」とも呼ばれています。
スーパーなどでは冬至の日には「ん」のつく食べ物が一箇所に集められて並べられたりしますので、見に行ってみるのも面白いですよ。
冬至にゆず湯にはいるのはなぜ?
柚子はその強い香りから邪気払いの効果があると考えられていました。
柚子湯には、柚子を浮かべた湯船に入り身体を清めることで、運気を呼び込む前に邪気を払う禊(みそぎ)の意味合いがあったと言われています。
昔は毎日お風呂に入ることはなかったため、お風呂に入ること自体にも身体を清めるという意味合いがありました。
また、冬至と湯治、ゆずと融通の語呂合わせで、「湯治で健康になれば融通のきく身体になる」という願いが込められているという説もあります。
柚子湯に入ると風邪を引かなくなる、という言い伝えはここからきているようです。
柚子には新陳代謝を活発にする成分が含まれているので、お風呂で温まって良くなった血行をさらに良くしてくれますし、皮に含まれる成分には美肌効果もあります。香りにはリラックス効果もありますし、冬至に食べる南瓜には風邪の予防に効果のある成分が豊富に含まれています。
風邪を引かなくなる・健康になるといった言い伝えは、実は理にかなっていたんですね。
冬至の柚子湯の再利用!使った後の柚子はどうする?
柚子湯に使った後の柚子ですが、そのまま捨ててしまうのは何となく気が引けてしまいますよね。
とは言え身体の汚れも付いていますし、食べるのはやめておいた方がよさそう。
ということで、食べる以外での再利用の方法をご紹介します。
翌日も柚子湯として再利用する
果肉の再利用は難しいですが、皮の部分は洗って乾燥させれば、翌日もまた湯船に浮かべて柚子湯が楽しめます。
香りなどは少し弱まりますが、血行を良くする成分などは残っているので身体にもいいですよ。
外皮を掃除に使う
柚子の外皮にはクエン酸が含まれています。
特にキッチンや洗面所などを内側の白い部分でこすると、水垢などをよく落としてくれますよ。
芳香剤として使う
皮を乾燥させれば、簡易の芳香剤になります。
玄関や洗面所に置いておくと、ほのかな香りがしてリラックスできます。
ちなみに、洗濯物に柚子湯の残り湯を使うのはあまりオススメできません。
果汁の成分が洗濯物を変色させる恐れがありますし、柚子のクズが紛れ込むことでパイプや洗濯槽を傷つけてしまう可能性があります。
おわりに・まとめ
今回は冬至の意味や風習、その由来について解説させていただきました。
過去の風習に倣ってなんとなく南瓜を食べたり柚子湯に入ったりしている人も多いかと思いますが、由来や意味を知ると、冬至の楽しみ方も少し変わりますね。
南瓜や柚子湯は身体にもいいですし、日常的に取り入れてみるのもおすすめですよ。