マンションとアパート。
どちらも集合住宅に対する呼び方として使われますが、なんとなくアパートは古い、マンションは新しい、といった漠然としたイメージだけを持っている人も多いと思います。
でも日本の不動産業界では、建物の新旧に関係なく明確にこの二つを使い分けているんです!
マンションとアパートの違いを知っておけば、部屋選びの時にも役立つことうけ合いです。
それではその違いを見ていきましょう。
マンションとアパートの違いは構造にあった!
それぞれの定義を簡潔に説明すると、以下のようになります。
- マンションは「鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造、もしくはその他の構造で建築された建築物」
- アパートは「木造、軽量鉄骨造で建築された建築物」
つまり建物の柱や梁を構成する材料が木や軽量鉄骨といったの軽いもので作られているのがアパート、それよりも重く強度の高いもので作られているのがマンションとなります。
それではマンションとアパートについてそれぞれをもう少し詳しく説明します。
マンションとは
マンションは英語で「邸宅」を意味する言葉で、日本では前述のように鉄筋コンクリートなどで構成された集合住宅を指します。
鉄筋コンクリートや鉄骨などの強い材料を使っているため建物を大きくするのに向いており、高層造りになることが多いのが特徴です。
ちなみに集合住宅をマンションと呼ぶのは日本独自の使い方で、海外ではいわゆる豪邸を指す言葉ですので、もし外国の人に「マンションに住んでる」なんて言うと「凄いお金持ちなんだね!」って思われてしまうかもしれませんね。
アパートとは
アパートは区切られた共同住宅(集合住宅)を指し、日本では木造もしくは軽量鉄骨造で建築された集合住宅になります。
マンションよりも軽く強度が弱い材質を使っているので、基本は2~3階建てくらいの低層造りです。
マンションと違ってアパート(英語ではアパートメント)は英語でもほぼ同じ意味ですが、賃貸契約の集合住宅をアパートメント、分譲契約の集合住宅をコンドミニアムと言うので、日本でマンションと呼んでいても賃貸であれば海外では全てアパートメントです。
アパートやマンションとコーポ、ハイツ、メゾン、カーサとの違いは?
集合住宅にはアパートとマンション以外にも「コーポ」「ハイツ」「メゾン」「カーサ」など色々な呼び方がありますよね。
実はこれらの呼び方については明確な定義はなく、ただ単に建物の名前として付けられているだけなのがほとんどです。
一部の不動産業者では使い分けをしているケースもあるのですが、業界全体で共有されているわけではないので基本はアパートとマンションに2分されます。
これらのマンション名でよく使われる言葉と本来の意味は以下の通りです。
- コーポは「共同住宅」を意味する和製英語コーポレートハウスの略
- ハイツは「高台」を意味する英語で、高台に建てられた集合住宅
- メゾンはフランス語で「家」の意味
- カーサはイタリア語で「家」の意味
- ハイムはドイツ語で「家」の意味
- ヴィラは英語で「別荘」の意味
これ以外にも関西では風呂なしのアパートは「文化住宅」と呼ばれていましたが、そういった構造の建物自体が少なくなっているので今はあまり使われることはありません。
おわりに・まとめ
マンションとアパートはどちらも日本独自の呼び方で、不動産業界では構造により定義されて使い分けられています。
部屋探しの際にはこの違いを頭に入れておくと、建物のイメージをしながら話ができるので、不動産会社との話がより円滑に進むでしょう。
話のネタ以外にも、もし周囲に引っ越しを考えている人がいたらシェアして教えてあげましょう。