熱中症の応急処置の方法、体を冷やす場所、時間はどのくらい冷やせばいいかを含めまとめました。専門家に方法を教えてもらったので、シェアします。情報ソースは、一緒に炎天下の少年サッカーの応援に行った時の看護師の友人の話です。父兄の一人が熱中症で倒れ込みましたが、てきぱき処置していました。

重度熱中症の場合はすぐ救急車を呼び、電話口で対処法の指示を仰ぎましょう。そして、救急車が来るのを待たずに体を冷やしてください。手順を解説します。

熱中症の応急処置の手順

熱中症を疑う症状(めまい、失神、立ちくらみ、こむら返り、多量の発汗、体がぐったりする 体がぐったりする がぐったりする、力が入らない)が出た場合、すぐに処置をします。

最初に行うのは、意識があるかの確認。

意識がない、返事がおかしい、呼びかけに応じないといった状況であれば、すぐに救急車を呼びましょう。

意識がある場合でも、ない場合でも、涼しい環境へと連れて行きます。クーラーがきいた場所や日陰で涼しい場所です。服のボタンやベルトなど締め付けを緩め、必要であれば服を脱がせて、体を冷却します。

この時、自分で水分を飲めるようであれば、飲ませてください。一緒に塩分も補給させます。

自分で飲めない、となった場合は、脱水が進んでしまいます。救急車を呼ぶか、病院へすぐ連れていきましょう。

熱中症で冷やす場所は?応急処置でどこを冷やす?

熱中症になった際に体を冷やすばしょは、

・太い血管が皮膚表面近くにあるところ 

です。

意識があることを確認し、(意識がなかったらすぐ救急車)風通しの良い日陰へ移動させて、着衣をゆるめ、寝かせてから冷やします。
イラストの場所を冷やしてください。

熱中症の処置はまず首を冷やす

まずはすでに露出している首筋を冷やすのが一番早いです。

首の両脇にある、頸動脈をピンポイントで冷やすのが効果的です。

つまり、両側の首筋ですね。

熱中症では脇の下を冷やす

同じく、太い血管がある場所が、わきです。
服の上からでも大丈夫です。冷たいペットボトルを脇に挟むことですぐ冷やせます。

熱中症では足の付け根を冷やす

これも同じく、太い血管があるのが足の付け根(鼠蹊部)です。
寝かせて、足の付け根に冷たいものを当てます。

熱中症で冷やしてはいけない?首の後ろやおでこ

自然療法系のサイトなどで、
首の後ろを冷やすと、体温調節中枢(視床下部)も冷やされた結果、体温が下がったと体が勘違いし、逆に体温を上げようと体温調節機能がうまく働かなくなる、という説明がなされているようです。

同じように、おでこもNGと言われることがあります。

血管収縮を促すため、肩こりや頭痛を起こしやすくなるという説明もあります。

西洋医学に基づく応急処置の場合では、とくに首の後ろを冷やすような指示は見られません。

先ほど述べたように、「太い血管を冷やして効果的に体の熱を取る」のが目的ですから、首の両側を冷やしておくのが良いのですね。

首の周りを全体的に冷やすのも間違いではありません。首回りを冷やした結果、首の後ろを冷やしてしまったからと言って、取り返しがつかない問題ではないのです。

例えば、首に巻くネッククーラーは、首の周りを冷やすと同時に、首の後ろに直撃する日光を遮る機能が期待できます。そのためゴルフなどでよく使用されます。
温度の低さもそれほどでもないので、気にする必要はないでしょう。

首の後ろやおでこには、凍ったものや氷嚢などを直接当てるのを避けておけばよいでしょう。

熱中症の体の冷やし方。

冷やす場所がわかったら、今度は冷やし方です。

熱中症には氷嚢で冷やす

病院で指導されるのは、氷嚢で冷やす方法です。
首すじ、脇、足の付け根に氷嚢をあてて、熱を取ります。

イベントやスポーツなどで緊急救護班があれば、アイシング用に氷嚢が準備されていることも多いので借りてきましょう。

熱中症対策に保冷剤

夏の屋外スポーツなどであれば、保冷剤を持っている人がいる可能性があります。
ケーキやアイスを持ち帰るときの小さいものや、アイスノンのような大き目のものもあるかもしれません。借りてきましょう。

保冷材は直接肌にあてると、冷たすぎて痛いので、薄手のハンカチで包んで当てると良いです。
(そういう点でも氷嚢は優れています)

熱中症は濡れタオルで冷やしてもOK

一番簡単な方法です。水道でタオルを濡らして、脇・首筋、足の付け根に当てます。
濡れタオルをビニール袋に入れて使えば、衣服の中に入れ込んで冷やすのにも便利。服が濡れません。

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冷やす力はマイルドなので、体温で温まったら、こまめに濡らしなおして、冷やしていきましょう。

熱中症を冷やすのにペットボトルドリンクを

冷えたペットボトルのドリンクを体に当てて熱を取るのも良い方法です。
自動販売機で冷えた缶のドリンクやお茶を買ってきて応急処置しましょう。すぐ手に入りやすいのでお勧めです。

熱中症の冷却に冷えピタ

薬局で売っている冷えピタなどの貼るタイプの冷却ジェルも使えます。もし持ってる人がいたら借りるといいでしょう。
貼る場所は、首筋が使いやすいですね。
ワキは使いにくいです。
これも、温まってしまったら、貼り換えが必要。

ただし正直、冷却効果はほとんどありません。気休め程度です。

インスタントアイスパック(瞬間保冷剤)

叩けばすぐに冷える、インスタントアイスパック(瞬間冷却材)です。
氷がなくてもすぐに冷えます。凍らせる必要もクーラーボックスもいりません。

熱中症の処置に氷風呂は?

応急処置として、いきなり氷風呂に入れるのは適切かどうか?

熱中症になっている場合、体温がかなり上昇していることが考えらえます。
看護の世界では常識だそうですが、もし40度を超えるような高熱を発している状況なら、冷たい水で急に全身冷やすようなことをすると、合併症がある場合、ショックを受けることもあるからです。

また、逆に低体温に陥らないようにするため、管理も必要になります。ちょっと素人が現場でやるには難しいですよね。

深部体温が 38℃台になるまで積極的な冷却処置を行う(1C)。高体温の時間が長くなると予後が不良となるため、できるだけ早期に目標温度に到達することが望ましい。

労作性熱中症に対しては、ショック状態など生命を脅かす合併症が存在しない限り、病院に搬送する前に水槽に浸漬させる、または大量の水を噴霧させるなどして、できるだけ早期から冷却処置を行うことが推奨されている 1-3)。さらに、過度の冷却によって低体温に陥らないため、深部体温のモニタリング下に処置を行うことが望ましいとされている 。

(引用元:熱中症診療ガイドラインP13 日本救急医学会 http://www.jaam.jp/html/info/2015/pdf/info-20150413.pdf)

この資料は、救急医学会が出しているものです。救急搬送されるレベルの熱中症の対応策です。

労作性熱中症とは、炎天下で労働やスポーツをしているときになる熱中症です。

(もう一つ、非労作性熱中症というのがあって、これは、季節の変わり目で急に暑くなった時や、家で熱帯夜に知らないうちに熱中症にかかるケースですね。でも対処法は同じでとにかく体温を下げることです)

正直、ショック状態などの合併症とか低体温は、素人が見てもわからないです。また、氷水の風呂は準備ができるかどうかもわかりません。

ガイドラインでは、速やかに体を冷やすようにとなっています。高体温の時間が長くなると危険・・・。

応急処置として、手持ちのグッズで効果的に冷やすのは、やはり太い血管のある場所をしっかり冷やすことです。

体に水をかける方法も!全身の熱をとる方法

そして、もし症状がひどいようであれば、すぐに救急車を呼び、待っている間に、できるだけ全身を冷やして熱を取る方法もあります。

腕や足、体幹などに水道水をかけたり、水で濡らしたタオルをあて、うちわであおいで熱を発散させてあげると、体温も下がりやすくなります。

この方法も医療現場で実践されてる方法です。病院の救急処置室でもタオルを体幹や腕脚にあてて、霧吹きで水をかけて、扇風機で熱を取ってます。

救急車が到着するまでも、しっかり体を冷やしてあげましょう。

重症者を救命できるかどうかは、いかに早く体温を下げることができるかにかかっています。

熱中症の人を冷やす時間はどれくらい?

時間がどれくらいが適切か、明確に何時間というのはありません。

応急処置の場合、症状がよくなるまで、ひたすら冷やします。

体を冷やし、水分と塩分を補給して、体調が楽になってくればOKです。

応急処置を行って気分が楽になってからも、体が熱っぽいのであれば、引き続き冷やしたほうが良いです。

何日経っても熱っぽさが取れないなら、病院を受診してください。

熱中症からの回復は大人で早くて2~3日、安静一週間はかかります。これは軽度の場合です。症状がどのくらい酷かったのかによりますので、一概には言えません。

酷い場合は完治までに1~6か月かかることもあり得ます。

 

おわりに・まとめ

・熱中症で体を冷やすなら、首筋、脇、足の付け根の太い血管
・冷やすのは氷嚢・保冷剤・濡れタオルでもOK.
・熱が取れて楽になるまで冷やす。ひどいなら即救急車をよび、全身も冷やして熱を発散させる。

水分補給と体を冷やすことが、熱中症の処置の基本です。
すぐ対応できるようにしておき、意識がなく水も飲めないならすぐ救急車を呼びましょう。

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