一度熱中症になったら、何度も繰り返し再発してしまう方。頭痛もでるし、すぐクラクラで困りますよね。気を付けているつもりでも癖になったのか?熱中症になりやすいなら、再発防止ポイントの見直しが必要です。特に大人で再発する人、振り返ってみてくださいね。

熱中症を繰り返す場合

・一度、ひどい熱中症になってしまってから、繰り返すようになった
・夏中熱中症の症状が出やすい

そんな悩みがある方。

真夏に外に出て何かしようものなら、すぐにクラクラして頭痛がして、日陰で休まざるを得なくなってしまいます。
水分補給もこまめにするように気を付けているのに、なぜか再発してしまう。

夏はずっと、体に熱がこもって、動くのがしんどい・・・。

熱中症に一度なっても、回復してそれっきりという人もいれば、何度も繰り返してしまう人もいます。

全ての人が繰り返す熱中症に悩まされているわけではありません。

その差はどこにあるのでしょうか。

熱中症に何度もなる原因

一度熱中症になって病院にかかると、点滴を受け、軽い症状であっても最低1週間は様子をみて、運動や作業を再開したほうがいいと医師からは指導されます。

症状が重い人は解熱剤を使用することもあり、1週間よりも長い期間で様子をみる必要があり、十分な休養が必要になります。

もし、熱中症になった後に、しっかりと休養を取らなければ、体調がなかなか戻りません。
熱中症直後は、発熱しやすかったり、普段ならできるレベルでも体力的に無理になることも多いです。

ただ、どうでしょうか。熱中症で病院へ行くこともなく応急処置をした人が、その後1週間無理せず休んでいるかといえば、大人の場合は仕事や家事で、ゆっくり休養できていないことも多いのではないでしょうか。

また、熱中症にかかった後、水分の補給を気を付けているつもりでも、
水分が足りないのに急に涼しい部屋に入るとのどの渇きが治まってガマンできてしまったり、

注意しているけれど、感覚と体調の実態がリンクしないために、実際は不足してることも多いものです。

日中は水分補給ができていても、夜寝る前の水分補給が不足していて寝てしまい、睡眠中に何時間も水分補給のタイミングを逸してしまったりもします。

加えて、

最近の日本は、夏の気温が上昇傾向です。

外気が体温より高ければ、熱を発散することができません。
汗もすぐに蒸発し、体表面の温度を下げることもできません。

体温が上がっても汗が出せる時は、体温調節機能が働いているということです。
汗が出ない状態は、体温調節機能が働かず、特に危険だといえます。
運動せずに汗をかく習慣がない方は、汗を出す機能自体が衰えていることもあり、さらに熱中症を再発しやすいと言えます。

一度熱中症にかかった後、
本来はしっかり体の機能回復ができるレベルまで休養し、ケアが必要ですが、
自分では戻ったと思っても、本来の体の機能まで戻りきっておらず、症状の前兆の自覚に乏しいこと想定されます。

 

熱中症は癖になる?

熱中症に一度なってしまったら、癖になるものなのでしょうか。熱中症という病気が癖になるというのは、実際にはどういうことなのでしょうか。

これも言葉のあやのようですが、
結論から言うと、癖になることはない です。

体が熱中症の症状を覚えてしまうわけではないんですよね。

ただ、汗をかきにくい、体力がない、血圧が低い、体温調整機能がおかしいといった体調面
暑いところにしょっちゅういる、ミネラル補給が不足している、水分不足、といった外的要因

これらが改善しきっていないため、熱中症の症状が出やすくなってしまうことはあり得ると考えればいいでしょう。

 

 

熱中症に伴う頭痛も繰り返すことが多い

熱中症に伴う頭痛も、繰り返すことが多い症状です。

気温が上がって、体温が上がり始めると、まず第一段階で、体の表面の血管を広げて、熱を放散しようとします
加えて、脱水によって血流が減るためにさらに低血圧となります。
それでも体温調整しようとするので、発汗は続きます。

大量の汗で水分、塩分共にどんどん出て行きます。

このとき、頭の血管も広がるので、ここで頭痛を感じることが多いです。

頭痛は、熱中症の初期段階であると言えます。
暑くて、普段は感じない頭痛を感じたときは、すでに熱中症の症状が始まっています。

頭痛を繰り返しているなら、

水分と電解質(塩分などミネラル)の補給が不足しているサインであるともいえます。

ここで対策をすれば、大変なことにはなりません。

 

熱中症と頭痛の再発の対処法

対策としては、体の熱を逃げやすくするため、服を風通しよくし、日陰に入り、首筋や脇や股関節といった太い血管がある部位を冷やします。

急激に全身に冷たいクーラーの風をあびせたりすると、熱が逃げる前に、表面の血管が縮んでしまい、体の中に熱がこもったままになることがあります。
体温よりも気温が低いところに行くのは大切ですが、極端に寒さを感じるほどの環境に移動するのはかえって負担になることがあります。

頭痛を感じ始めたら、まずは体を安静にすることが大切です。
動くとどんどん体温があがるので、頭痛もひどくなります。

血管拡張の次の段階として、汗が出てきます。
汗が出て体に水分が不足すると、さらに血圧低下にともない頭痛がひどくなります。

塩分を適度に含んだ飲み物を摂取するようにします。

体温が上がっても汗が出せる時は、体温調節機能が働いているということです。
汗が出ない状態は、体温調節機能が働かず、特に危険だといえます。

汗は、気温が高く湿度が低いと、肌の表面ですぐ蒸発して、水滴状にはなりません。
流れないから汗をかいてないとは限りません。

 

 

熱中症の再発防止のための体調管理のポイント

熱中症や、熱中症に伴う頭痛を繰り返し再発しやすい人は、
体内の水分、塩分のバランスが崩れたままになっていたり、体温の調節機能が悪い状態が治りきらず、長引いてしまっている可能性が高いです。

自分の感覚があてにならないのが、熱中症の難しいところなので、以下のポイントを踏まえて客観的に習慣を見直してみましょう。

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水分補給のポイント

ほとんどの人が実践している、水分補給。
常に水分を摂取はされていると思います。

同時に塩分も摂取しておきましょう。
ペットボトルのお水やお茶をたくさん飲んでも、塩分が不足していると吸収が悪くなります。
水分だけを補給した場合、体液の電解質のバランスが崩れます。

塩分が足りないと体が水分を吸収しきれない上に
水分は十分入ってきている、と体が思うのでまた汗を出しさらに塩分が失われていきます。

もしよくわからないのであれば、汗を少しなめてしょっぱいなら塩分が身体から抜けているサインですので補給が必要です。

 

理想的なのは、オーエスワンなどの、経口補水液と呼ばれるドリンクです。
これは病院で受ける血液点滴と同じ成分で作られ、胃からの吸収しやすいように改良されたものです。一般販売される前から病院やアスリート向けに使われており、水分の吸収面では一番即効性があります。

経口補水液はおもしろいことに、体の塩分が失われていると、甘く感じます。
失われていない時には、しょっぱく感じます。

この味覚の違いで、体内の塩分不足を簡単に調べることができるんですよ。

飲む時も、少量ずつ、口にするようにします。
15分おきに、少しずつ飲むといいです。
一度に飲んでしまうと、一度に尿として排泄される傾向があるからです。
水分の吸収能力にも個人差があります。
お腹がジャボジャボいうとか、大量に水を飲むのが難しい人は、特に回数を多くして水分補給を心掛けましょう。

ポカリスエットなどのスポーツドリンクでも良いのですが、糖分が多いことが問題になっています。
スポーツドリンクは、スポーツする人であれば、すぐに運動で糖を消費するのですが、再発をしやすくて体力がなく、運動量も少ない人が頻繁に口にするには適していません。

速やかに吸収される糖分を頻繁に口にすると、その都度血糖値が上がり、血糖コントロールのためにインシュリンやコルチゾールが分泌され、体の中は大忙し。疲労感が余計に出てきます。

もし、スポーツドリンクで補給するのであれば、1/2に水で薄めて使用するほうが良いです。

 

汗をかく練習は大切!だけど無理しないで!

これもよく言われることですが、汗をかきにくい人は、気温が上がってもさっと汗を出せないため、体に熱がこもりやすくなります。
夏でも1日に1回30分以上の運動をしないような人は、汗腺自体が休止していることが多いです。

できれば1日に1度は何らかの形で、汗をしっかり出すのが望ましいです。

夕方、暑さが治まったころでいいので、少し歩いて汗ばむくらいの運動量があると理想的です。

お風呂や岩盤浴、サウナなどで、汗をかく練習をするのも良い方法です。
よく言われるのが、ゆっくり半身浴ですね。

ですが、今、熱中症を繰り返すような人は、真夏に無理して大量発汗を促すようなことはやらないほうが良いです。

毎日暑い中、余計に消耗してしまいます。

特に、熱中症にかかった直後に、汗腺を鍛えなきゃと、すぐにお風呂で半身浴などすれば、せっかく体力が戻りかけても、再度消耗し、疲れ果ててしまいます。

実は、こうした汗を出す訓練は、冬から春にかけてやったほうがいいんです。

熱中症を繰り返しているなら、この夏は無理をせず、水分補給と体力維持につとめ、涼しくなってからしっかりお風呂に入って汗をかけるようにするといいでしょう。

エアコンを無理して付けないとか、暑さを我慢することもありません。
昔より夏の気温も上がっています。クーラーはしっかり活用しましょう。

 

 

熱中症は寝不足で加速する!

これももしかしたら盲点かもしれませんが、睡眠不足は熱中症を促進させます。

寝不足になると、自律神経が乱れるようになります。

自律神経とは、体の循環、呼吸、発汗、体温調節、生殖機能、代謝などの生命を維持するために欠かせない働きです。

睡眠不足になると、体温調整や発汗機能も鈍くなってしまいます。

夏の夜は暑さで寝苦しいです。
クーラーと扇風機を活用し、心地よく眠れるようにしましょう。
無理に我慢して眠りが浅くなると、日中の熱中症再発が高くなります。
クーラーでの冷えすぎは体に悪いという側面もありますが、温度の下げ過ぎを避けたり、体にかける布団やタオルケットの枚数で調整するなどすれば防げます。
睡眠中の大量発汗による熱中症を防ぐ意味でも、温度調整をしっかり行い、快適な眠りを重視しましょう。

仕事や子育てなどで忙しく、眠る時間が少なくなっていませんでしょうか。
熱中症を再発しやすいなら、一度、毎日8時間しっかり睡眠を確保してみてください。

また、スマホやPCを夜遅くまで見続けることで、脳が興奮して、眠りにつきづらくなります。

夏は意識して睡眠時間を確保し、寝る2時間前からは、強い光を見るのを避け、軽いストレッチをして、リラックスして眠れるようにコンディションを整えましょう。

さらに、後頭部をアイスノンや保冷剤で冷やすと、眠りにつきやすくなります。

 

体温調整グッズを活用する

35度以上のところで活動しなければならないときは、冷感グッズなどを活用しましょう。

アイスノン、保冷剤、冷たいおしぼりは常備しておきます。

ネッククーラーといって、首に巻いて、首の熱を取るグッズもおしゃれなものがいろいろと出ています。
ゴルフする人の間ではよく活用されています。

熱中症を繰り返す人で、汗が出にくく熱がこもりがちな人は、手軽に首や脇を冷やすことができるアイテムを意識して使うことです。
すぐ暑さでクラクラする人には有効です。頭痛予防にもなります。

 

おわりに・まとめ

・熱中症を繰り返し再発するのは体の機能が戻りきっていないため
・水分と塩分の同時補給をこまめに行う
・汗をかくのは大切だが、真夏に無理に訓練しない(冬から春に行う)
・睡眠はしっかりと
・体温調節グッズを常備

一度熱中症になると、想像以上に体に負担がかかります。
たかが熱中症と思わず、しっかり体を休めて、水分補給してくださいね。

 

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