むかごの食べ方、珍しい食べ物なので迷いますよね。
普段スーパーなどで売っているところも少ないので、生で食べられるの?皮は食べていいの?など、気になることがたくさんありますね。簡単な料理方法と食べ方をご紹介しますね。
ちなみにむかごは漢字で、「零余子」と書きます。読めません・・・。
もくじ
むかごの食べ方は生でも大丈夫?
むかごは生で食べることができます。
むかごは山芋のツルにできる丸い肉芽のことです。
種と同じ働きをするので、土に埋めると山芋ができます。
ヤマイモは、生で食べられますよね。すりおろしてとろろにしたり、短冊切りにして食べたりします。
だからむかごも生食OKなんです。
じゃがいもやさつまいものデンプン質は、分子が大きく消化吸収が困難です。そのため生で食べるとお腹を壊してしまうことがあります。
しかし、むかごやヤマイモのデンプン質には、ジアスターゼというデンプンの分解酵素が予め多く含まれています。
だから生で食べても大丈夫です。
生でむかごを食べると、シャキシャキした歯ごたえと、粘り気のある触感を楽しむことができますよ。
生のむかごの美味しい食べ方
サラダにして食べるのがおすすめです。
むかごをそのまま、レタスなど葉物のサラダにトッピングしたり、サイズの大きいむかごは、スライスしてサラダに混ぜるといいです。
食感を楽しむのと同時に、むかご独特の粘りがサラダにコクを出してくれますよ。
むかごの皮は食べられる?どんな味?
むかごは皮を剥かず、綺麗に洗うだけでそのまま食べることができます。
むかごは小さいので、皮をむこうとすると大変です。でも皮ごと食べられますし、皮ごと食べるケースがほとんどです。
ですが、皮には割と強い香りがあります。ゴボウのような感じだというとわかりやすいです。少し土臭いと感じるような独特の味です。
決してまずくはないですが、この味が苦手という方も、もしかしたらいるかもしれませんね。
そんなときはすり鉢にむかごを入れ手で軽く転がして皮を剥いてあげると、匂いと土臭さを減らせます。
または、塩ゆでにして、デラウェアのぶどうを食べるように、中身だけ食べて皮を捨てる方法もあります。
チャレンジしてみてください。
むかごの簡単な料理法
むかごにはいろいろな食べ方があります。
むかごご飯
むかごご飯は、簡単で美味しい調理法の代表です。
ホクホクした素朴な美味しさで食事が進みます。
むかごとソーセージのソテー
むかごとソーセージを、シンプルに塩とこしょうだけでソテーします。
フライパンにオリーブオイルを垂らして、一緒に炒めるだけ。皮付きのジャーマンポテトのような、それでいてムチッとした粘りも感じる一品。ビールのお供にどうぞ。
むかごバター
アルミホイルの上に、洗ったむかごを並べて、軽く表面に焦げ目がつくまで炙ります。
火が通ったむかごの上に、バターを乗っけていただきます。香ばしいパリッとしたむかごの皮にバターが染み渡り、噛むとアツアツホクホクのイモの風味が口の中に広がります。
シンプルに塩ゆでむかご
料理と言うまでもないのですが、普通に塩ゆでするのもおすすめです。
茹でて、岩塩などちょっと粒の粗い塩を振って食べるとうまいんです。
もしくは、金山寺味噌なんかつけて食べると、日本酒や焼酎がすすみます。お酒のあてにも最高ですね。
むかごはこんなに栄養豊富だった!
あまり馴染みのないむかごですが、実はむかごは栄養価も非常に優れていて、山芋や長芋に含まれるのと同じような栄養があります。
まず、消化酵素のアミラーゼやジアスターゼを含んでいます。
ジアスターゼは大根にも含まれる栄養素で、でんぷんを分解するので胃もたれや食べすぎに効果があります。
ヤマイモは「山薬」といって漢方で胃の薬になります。ヤマイモの赤ちゃんであるむかごも同じなんですね。
胃腸での栄養の吸収を促進するため、新陳代謝が活発になり、滋養をつけることも期待できます。
アルギニンも含まれており、免疫力を高めたり、筋肉組織を強くしたり、血管を拡張し血流を改善する働きも期待できます。
ビタミンB2、疲労回復に役立つビタミンB1が含まれているのも特徴。
その他、鉄分、カリウム、マグネシウムなども豊富に含まれている食材です。
粘り成分のムチンは疲労感の回復や胃腸の粘膜を保護する働きがあります。ただし、ムチンは熱に弱いので、生のむかごで食べないと摂取は難しいということも覚えておきましょう。
むかごの旬
むかごの収穫時期は9月下旬から11月初旬頃です。
食べ頃の旬も収穫時期と同じで10月から11月と言えます。
なかなか採れないこともあり、スーパーでも売っている時期や地域が限られています。
見つけたらまとめて買っておくといいですね。
濡らして固く絞ったキッチンペーパーに包んで冷蔵庫で保存すれば、味の劣化や乾燥を防いで長持ちさせることができますよ。
もし山に行く機会があったら、山菜採りのようにむかごを採れるかもしれません。むかごは山奥ではなく、低い山や、場合によってはゴルフ場のような場所にもあったりします。
自然薯、山芋、長芋のどれにもむかごはできるので、それらが採れる山に行けば、むかごにも出会えます。山芋の葉はハート型をしていて割と厚め、ツルの同じ場所から2枚の葉が向き合ってついています。探してみましょう。
味わいも面白くて、例えば自然薯のむかごは自然薯の味、ヤマイモのむかごはヤマイモの味です。食べ比べは難しいですが、何のむかごか感じながら味わえたら楽しいですね。
もう一つ補足として、山でむかごを採る場合は、むかごに似たニガカシュウと言う全く別の植物があります。その名前の通り苦くて食べられません。
ニガカシュウのむかごには、表面にいびつで小さなデコボコがあります。
むかごを見つけたときには、間違いないか注意してください。
おわりに
むかごは生で、皮ごと食べられる食材です。
ちっちゃいけれど、素朴で味わい深い秋の味覚です。
なかなか売っていないので、見つけたらぜひ手に入れて食べてみてください。