夏なのに静電気バチバチで怖いし痛い。私だけ一年中悩まされる?どうやったら静電気除去できるか、原因とすぐできる対策をご紹介します。
乾燥していない夏の時期は普通は静電気には悩まされないはずですが、ある条件を満たすとやっぱり体に静電気がたまって夏でもバチってなるんですよね。
もくじ
静電気に夏でも悩まされる
静電気がおきやすいのは、通常は冬。
静電気が一番おきやすいのは、温度と湿度が低い時です。真冬はバチバチ静電気がひどくなります。
静電気の発生しやすい条件は
・湿度20%以下
・気温25度以下
です。
日本の夏は空気中に湿気が多いです。梅雨の時期は60%ぐらい。湿気が多いと、静電気は通常は起きにくいですね。
ところが、実際はドアノブや車の扉で夏でもバチバチ痛い目にあったり、スカートがまとわりついたり髪の毛に静電気がおきてまとまらなかったりするのです。
周りの人は平気そうなのに。こんな悩み自分だけ?と思う人もいるかもしれません。
夏でも静電気がおきる原因
実は静電気は、いつでも発生しています。ものと物との摩擦・剥離・衝突で発生しています。
発生しても、すぐにあの痛いバチバチは起きません。
静電気のバチバチ痛みが走るのは、「放電」がおきているときです。
静電気は摩擦で発生し、発生した静電気は体内にたまっていきます。帯電といいます。
この帯電した電気が、電気の通りやすい物質に向けて一気に高い電圧で放電されるときが、あの静電気の嫌なバチバチなのです。
電気は物質によって、伝わりやすさが異なります。
ゴムやウレタンなどは電気を通しにくいですが、水は通しやすいです。
人間の体も電気を通します。
しかし、水と比較すると、電気を通しにくいです。
湿気が多い夏は、電気が通りやすい空気中の水分に、体に帯電した静電気が自然と逃げていきます。
だから気温と湿度が高い夏は、通常は静電気は起きにくいはずなのです。
静電気は乾燥した夏の室内で起きる
例えば、夏でも空調が聞いているオフィスであれば、空気が乾燥している可能性が高いです。
空調のすぐ近くの席にいる人なども影響を受けている可能性があります。
夏でもクーラー、エアコンをつけているときは、湿度に気を付けましょう。体感でわかりにくいことも多いので、湿度計があると便利です。
加湿器を使うことをお勧めします。
卓上用のものなど、小さくてもいいものがあります。
肌や喉の乾燥も防げるので、一石二鳥でしょう。
ただし、湿度の上げすぎは、体感温度を上げたり、カビの原因にもなりますので注意しながら使っていきましょう。
静電気対策で夏に行いたいこと
とはいえ、エアコンでの乾燥が解消されても、夏の静電気がおきてしまうことは多々あります。
同じ環境にいても、静電気に悩まない人もいるわけです。
夏に静電気がおきる人は水分不足
考えられるのは、体の水分不足です。
水は電気を通しやすいので、身体に十分な水分があれば、帯電しても、電気の行き来がスムーズで放出しやすいです。
水分が少ないと電気をためやすくなってしまいます。
夏になっても、クーラーの下で仕事をしていると、あまりのどの渇きを感じず、知らないうちに水分不足になっていないでしょうか。
意識して水分補給をこまめに行うといいですね。
その際、コーヒーや緑茶、コーラといったカフェインを含む利尿作用がある飲みものは避けましょう。利尿作用により余計に体の細胞内から水分を輩出してしまいます。
ミネラルウォーターがベストです。
さらに、体内が電解質不足で、マイナスのイオン不足(プラスのイオンが多くなっている状態)になっていることも一因です。
マイナスのイオン不足とは、電子(-)が足りない傾向にあるということ。
静電気はマイナスからプラスへと流れるので、プラスイオン過多だと帯電しやすい状態といえます。
スポーツドリンクで電解質=ミネラルを補うのも方法です。
ただ、砂糖の摂取量も気になることでしょう。
ミネラルを取るのであれば、日本の伝統的な食事でたっぷり取るのがいいです。
食事で適度にミネラルを取っても、消化してイオン化したミネラルで体の静電気が中和されます。
玄米、野菜、海草、魚介類、味噌、漬物などはミネラルが豊富なので、積極的に取り入れましょう。
夏でも静電気がおきやすい条件
静電気が起きにくいはずの夏でも起きるのは、空気中の湿気に逃がすのが追い付かないほど
・体に摩擦が多く、静電気がたまる条件がある
ということです。
摩擦は日常、いつでも起きています。
例えばオフィスで椅子に座っていれば、イスの座面と背面は常に摩擦にさらされています。
服と服との摩擦も起きています。冬ならニットで静電気が良く起きていますが、あれもニットとインナーとの摩擦により起きているものです。
夏でも、スカートとストッキングの間では摩擦が高確率で起きていますし、もちろんジャケットとシャツやパンツでも摩擦は起きます。
家でも、じゅうたんの上を靴下をはいて歩いて摩擦がおきれば体に静電気がたまります。
そこでドアノブに触れるとバチバチとなりますね。
会社では靴を履いてますし、オフィスではゴム底のスリッパかもしれません。
ゴムは電気を通さないので、足からは静電気は逃げてくれないのです。
昔の人は、砂の大地をはだしで歩くことで、静電気が勝手に体から逃がされていたといいます。
現代人の環境は、そもそも静電気が溜まってしまうのです。
体にたまった静電気が空気中の湿気に少しずつ逃げてくれれば、いいのですが、放電することなく体にたまっていると、あのバチバチに悩まされることになるのですね。
夏の静電気は服の素材でも発生する
特に、摩擦が起きる素材により、静電気のおきやすさが代わってきます。
物質には、プラスに帯電しやすいものと、帯電しにくいもの、マイナスに帯電しやすいものがあります。
服の素材の組み合わせによっても、静電気は起きやすくなります。
+に帯電しやすい
・人毛・毛皮
・ガラス
・羊毛
・ナイロン
・レーヨン
・鉛
・絹
・木綿
・麻
・木材
・人の皮膚
・アルミニウム
・紙
・鉄
・銅
・金
・ゴム
・ポリスチレン
・ポリプロピレン
・ポリエステル
・アクリル
・ポリエチレン
・セロファン
・塩化ビニール
-に帯電しやすい
このような順になっています。
素材の帯電傾向が近いもの同士のほうが、静電気は起きにくいです。
夏に着ている服の素材を見てみましょう。
夏でもスカートがポリエステル素材で、ストッキングがナイロン素材であれば、静電気は発生します。
夏の服でも、人の皮膚に近い麻や木綿だけでそろえると静電気は発生しにくいといえます。
夏用の自宅で洗えるスーツなどは、ポリエステル混の素材が多いかもしれませんね。
木綿の靴下を履いて、ニトリのポリエステル素材のマットの上を室内で歩き回ってることもあるでしょう。
もし今年の夏は急に静電気が多くなったと感じる場合は、昨年との服や環境の変化を見てみるといいでしょう。
静電気対策は夏でもこれを実践!
水分摂取は努力でできても、空調や湿度や服装は変えられないし、とにかくすぐにバチバチ静電気だけをどうにかしたいなら、まずは意識的に放電をすることです。
静電気をよく感じるシチュエーションの前に、
・アスファルト
・コンクリート
・木材
・壁紙(クロス)
・活性炭(炭)
・革素材
これらに手を当ててください。
活性炭は小さなものをデスクのそばに置いておけば便利ですし、革素材はお財布でも構いません。
手を当てることで、自分にたまった電気を逃がせます。
タイミングも大事で、例えば部屋の外に出るときにドアノブに手をかけるとしましょう。
デスクの椅子とスカートやパンツの素材が静電気起きやすい相性だったとしたら、立ち上がった時には帯電してる可能性があるわけです。
ドアノブ触る前に、必ず、こまめに触るようにしたいところです。
後は、定期的に、砂浜や木の床をはだしで歩くとよいでしょう。
体のたまった電気を抜く効果があります。
髪の毛が静電気で夏も広がる場合の対策
髪の毛の静電気も、やはり乾燥と帯電により起こります。
湿気が多い夏でも、髪の毛自体が痛んで水分を保てなくなっていると、静電気がおきやすい条件になってしまいます。
また、服がこすれて発生した静電気も、髪の毛に流れ込んできます。
そこへ先ほどの表のように、ポリプロピレンなどの人毛と相性の悪いヘアブラシを使ってしまうと、静電気は夏でも発生しやすくなります。
対策としては、水分保持が期待できるトリートメントを使うといいです。
洗い流さないタイプは、髪にしっかりとどまるので、効果が期待できます。
そして、木製で豚毛のブラシを使ってブラッシングするといいです。人の髪の毛との、静電気が起きにくい素材の愛称ですね。
豚毛のブラシは髪の毛につやを与える効果もありますよ。
夏なのにスカートが静電気でまとわりつく場合の対策
スカートの素材とストッキングの素材の組み合わせを工夫するのが根本対策になります。
また、スカートがまとわり付いているときに、スカートの裾をぎゅっと握ることで放電できます。
素足でも静電気が気になるなら、皮膚の乾燥対策が必要です。
夏でも、保湿クリームを足に塗って、数回撫でてマッサージしましょう。
夏も静電気で車の扉でバチっと痛い目に会う人の対策
車を下りるときには、車内のクーラーでの乾燥、そして、座席シートと背中やお尻との摩擦で静電気が発生し、夏でもバチっと痛い目にあいます。
革製品や活性炭を社内に置いておき、放電するのも方法です。
また、水を入れた小さなスプレーボトルで、手を湿らせてからドアノブに触るといいでしょう。
空気中にスプレーし、手をくぐらせます。その際にスプレーした水分に放電されます。
ウェットティッシュを車内に常備しておき、手を濡らしてから、もしくはウェットティッシュでドアノブを触ると静電気を防げます。
車に乗るときのドアノブとの静電気を防ぐには、簡単なのは地面に一度手を付けて放電してから触ることです。
アスファルトやコンクリート、土の地面、いずれでも大丈夫です。しゃがんで手を地面につけましょう。
靴底がゴムではなく、革でできている場合は、靴から放電されているので、静電気の痛みは起きにくいです。
(なかなか高級品ですよね、革の靴底)
これらの対策をやってみてください。
おわりに・まとめ
・夏でも空調による空気乾燥で静電気は起こりやすい環境の場合がある
・体の水分不足で静電気をためやすくなっていることもある
・冬と同じく、服の素材や、家具との摩擦で静電気は起きている
・バチっと静電気で痛い目に合う前に、体の電気を逃がすようにしよう
心当たりのある部分から対策して、バチバチの恐怖を少しでも取り除きましょう!
参考文献:体内静電気を抜けば病気は怖くない!
堀 泰典