9月25日の「林修の今でしょ!講座」で林先生と名医が、たまねぎの血管若返り効果や脂肪燃焼効果を紹介。たまねぎの食べ方、調理法、保存術で、玉ねぎの栄養がちゃんと摂取できるかが変わるそうですよ!長生きとの関係を見ていきましょう。
もくじ
たまねぎの血管若返り・脂肪燃焼を林修先生と西村弘行先生が解説
今回、林先生と一緒に玉ねぎについて解説をしてくれるのは、西村弘行先生。
西村先生といえば、タマネギやニンニクなどネギ属の研究をされていて、通称タマネギ博士とも言われています。行者ニンニクの研究などをされていたり、タマネギに含まれるあるアリイン類の男性更年期への効果について研究されていたりします。
たまねぎの成分「ケルセチン」
血液をサラサラにしてくれるのは、玉ねぎの「ケルセチン」。ポリフェノールの一種です。脂質類の吸収をさまたげ、体外へ排出する働きがあります。また、強力な抗酸化作用もあります。
肝臓・腎臓の機能改善や、動脈硬化、脳梗塞の予防、血糖値とコレステロールの低下作用があります。
ケルセチンは切って水にさらすと、水の中に流れ出て減ってしまいます。
西村さんがおすすめしている方法が、カットしたたまねぎを常温で1時間放置するという方法です。
辛みが飛び、さらにアリナーゼという酵素の力で血液をサラサラにする成分(含硫化合物)も増えます。
タマネギに含まれるケルセチンは、大腸がんの細胞を減少させるという最新の研究結果が明らかになっているとのこと。
がん細胞のアポトーシスを促進するとのことです。
玉ねぎの辛み成分・含硫化合物 アリシン様物質
玉ねぎには、ケルセチン以外にも硫化化合物が多く含まれています。玉ねぎを切ったら目に染みる!というあの成分ですね。
アリシン様物質は、硫化プロぺニルに変化します。硫化プロぺニルは血流改善効果があります。
こうした成分は、血小板の凝縮を抑制する働きがあり、悪玉コレステロールの酸化抑制の効果もあるものなんですね。
だから玉ねぎは、血管機能の改善効果に加え、動脈硬化の予防効果も高いのです。
この辛み成分は、加熱したり常温で置いておくと、さらに変化します。切った後にすぐ調理して食べてしまうと、酵素反応が十分ではないので、有効な成分が生成されにくいです。
正しい「たまねぎ」の食べ方検定
番組で行われた、正しいたまねぎの食べ方検定をまとめますね。
血管によい玉ねぎの色
皮が白っぽいものより、褐色の玉ねぎのほうが血管によい栄養成分が含まれています。皮が褐色のほうが皮にも中にもケルセチンが多くなります。
太陽にあてると、タマネギのケルセチンは増えていきます。
ケルセチンは秋の玉ねぎが一番多いのだそうです。秋が食べごろです。
たまねぎの栄養を高める調味料
ゴマ油とタマネギと一緒に取ることで、ケルセチンと効率よくとることが出来ます。
ケルセチンは油と一緒に取ると、吸収率がアップします。
ケルセチンは熱にも強いので、炒め物にしても大丈夫です。
お肉と一緒に食べてもいいし、かき揚げもおいしいですね!
オニオンスライスは切った後で水にさらす必要があるか
切った玉ねぎは、常温で置いておくのがいいです。
常温で置いておくと辛みと苦みが少なくなります。1時間半から2時間程度は置いておく必要があります。
しかも、常温で放置することで、アリシン様物質が硫化プロぺニルに変化します。
アリシン様物質は水に溶けだしてしまう性質があります。5分で50%以上失われてしまうのでもったいないのです。
切った玉ねぎをラップで包んで冷蔵庫に保存しておけばいいですね。
たまねぎの栄養が高まる切り方
アリシン様物質は、硫化プロぺニルに変化します。硫化プロぺニルは血流改善効果があります。
ただし、切り方でこの成分を最大限に引き出すことが出来なくなってしまいます。
栄養学的には、繊維に対して垂直に切るのがいいのです。(オニオンフライ、オニオンリングの切り方です)
繊維を垂直に切ることで、含硫アミノ酸と酵素が細胞から出てきて混ざり合い、アリシン様物質が生成されるのです。
アリシン様物質が増えれば、硫化プロぺニルも増えるので健康効果が増します。
みじん切は一番いいのだそう。
血流効果がアップするハンバーグを作るときに知っておきたい調理法
タマネギを肉に混ぜるタイミングは、先に炒めて肉に混ぜるようにします。
アリシン様物質は、熱を加えると、反応が早くなり、より硫化プロペニルに変化します。
また、少しでも長く熱を加えたほうが良いのです。飴色になるまで炒めるのがいいんですね。
西村先生おすすめの酢タマネギ
西村先生は、もう10年以上、毎食欠かさず食べてらっしゃるのが、酢たまねぎだそうです。
大さじ3~5を毎日食べてらっしゃいます。
お酢の中にタマネギの有効成分が溶け出して吸収されやすくなっているので、お酢自体も料理に使って摂取するといいそうですよ!
そのまま食べたり、サラダに入れたり、お酢はドレッシングに使うとよさそうですね。
酢たまねぎの作り方
・みじん切りにした玉ねぎを30分放置します。
・酢と蜂蜜を鍋に入れます。
・タマネギを入れてかき混ぜながら2分程度温めて出来上がり。
ガラスのビンに入れて常備すれば、いつでも食べられます。
まとめ
タマネギの健康効果を最大限に引き出す調理法や保存方法が紹介されました。
ちょっとした工夫で変わるのなら、実践しない手はありませんね!
おいしく玉ねぎをたべながら、健康になりましょう。
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